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日本・中国・韓国 前職の時に、日本・中国・韓国の三国が経済関係強化のために何をするべきかという共同研究を立ち上げた。この研究の第一フェーズの結果の概要は、昨年十一月の日中韓首脳会議に報告された。日中韓を含む北東アジアは、地域協力の枠組みが世界各地で作られる中で空白地帯となっているだけでなく、いまだに冷戦のなごりが残っている。この三国で見ても、経済、文化、政治など、それぞれ独自のものがあり、共同で何かするということは難しいものに思える。 だが、反対に共通点を探すのが難しいほど、共同歩調を採ることができる場合の利益は大きいと見てはどうだろうか。 貿易や投資ではすでに三国は様々な関係を結んでいる。経済関係という現実的なベースを足場にその他の関係も進んでいくことが期待される。 現在どの国も急いでいる情報技術（ＩＴ）化については、日本の携帯、韓国のブロードバンド、中国のハード生産とソフト開発基地化という三国それぞれの違った強みをうまく組み合わせて、世界をリードしていくことができるのではないか。 ところで三国は文字のコードが２バイトであるという共通点がある。三国ともにコンピューターで自国の文字を扱うには苦労しているわけである。こうした苦労の経験を共有し、解決策を共同で探るというのも一つのアイデアではないかと思う。 先に述べたように、この地域の協力関係は歴史的経緯もあり必ずしも強固ではないが、世界もこの地域の安定には共通の利害を有しているはずである。そのためには、日中韓の三国が安定的な協力関係を築くことがどうしても必要である。 |
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